イスラム組織ハマスがイスラエル市民への攻撃を決行したのは去年10月。半年以上続くイスラエルによる激しい報復攻撃で多くの市民が犠牲になっています。こうしたイスラエルによる報復攻撃に反対しパレスチナを擁護するデモが全米の大学に広がっています。
17日(水曜日)、ニューヨークのコロンビア大学で始まった親パレスチナ抗議デモは、全米各地の大学に広がりをみせています。
イスラエルによるパレスチナへの激しい攻撃を批判し戦争をただちに終わらせ、一方でこの戦争を支持し、利益を得るすべての企業との関係を断ち切るよう求めて学生らが学校敷地内にテントを貼って抗議活動を続けています。
コロンビア大学では、ユダヤ人の学生がキャンパス内で身の危険を感じる事態となり、授業を全てオンラインに移行しています。
コロンビア大学学生「ユダヤ人の友人を含めほとんどの友人が安全ではないと感じています」
コロンビア大学では、ユダヤ人も抗議デモに参加していて逮捕者も出ています。カリフォルニア工科大学では学校内に籠城する学生と警察が衝突し、一時騒然としました。デモに参加していた3人が逮捕されました。
ニューヨーク大学では、一時デモが暴徒化しました。警察が大学敷地内に集まったデモを解散させようとしたところガラス瓶や椅子が投げつけられ、学生と教授およそ150人が逮捕されました。カリフォルニア大学バークレー校では大学の建物前に「パレスチナ解放キャンプ」としてテントが設置され、日に日に増え続けています。
ABCニュース記者「しっかり管理されていますここにはキャンプへの寄付、コーヒーや食べ物のコーナーもあり50張り以上あるテントは増え続けています」
学生リーダーのマラクさん「コロンビア大学での学生に感化され思いを共にここで立ち上がっています」
テキサス大学のキャンパスにも24日(木)大勢の人が集まりデモが行われました。
デモに参加する学生「私たちの学費が大量虐殺のために使われては困ります大学は人殺しから離反するべきです」
テキサス大学では暴動に備えた重装備の警察が詰めかけデモ隊と衝突し30人以上が逮捕されました。そのほか、イエール大学、マサチューセッツ工科大学、ミシガン大学などにも広がっており、ミネアポリス大学では警察がデモ隊のテントを撤収し逮捕者が出ています。
ハーバード大学ではキャンパスの一部を閉鎖しました。
今回の抗議運動は、極めて政治的で人種や宗教、国家など複雑な問題が背景にあり、 力による早期の解決に踏み切る大学も少なくありません。
USC・南カリフォルニア大学は安全が保証できないとして今年の卒業式を中止するとしておりデモによる影響は広がっています。