ハマスとイスラエル軍の戦闘が激化し多くの外国人がイスラエルから退避する中、長期滞在や、居住しているアメリカ人ら脱出のため空港や港に押し寄せています。
テルアビブの国際空港は、出国便を求める人々で溢れていますが、ハマスの攻撃などで、民間の航空便は全面的に欠航を余儀なくされ、各国などが調達した輸送機が、人々の脱出を手助けしています。ABCニュース記者「空港内では、数多くの外国大使館関係者などが自国の人々を脱出させるため慌ただしく手続きをしています」
報告によりますと、アメリカ政府では1日4便のチャーター便を飛ばして日に800人の米国人を避難させています。
ニュージャージー州から親戚を訪ねてイスラエルに来ていたこの夫婦は、ハマスの最初の戦闘に巻き込まれ、2歳の息子と家族3人は、他人と共に防護シェルターに20時間も閉じ込められました。
クリスティーン・イサホフ「私たち3人は死の恐怖に怯え抱き合っていました。今はここにたどり着けて幸せですが、親族を置いて行くのは心が痛みます」
アメリカ大使館はイスラエル北部のハイファに大型クルーズ船をチャーターし、地中海のキプロス島に、米国人らを避難させています。キプロス島へは、10時間から12時間かかります。ベビーカーを押したこの女性は2人の幼児を連れテキサス州ダラスに向かっています。
イデラ・シャツバーグ「イスラエルとの行き来の暮らしは常に危険だわ。私の子供たちには将来そんな思いはさせたくない」
無事に脱出できた人々がいる一方で、ハマスが捕らえた199人の人質の中には米国人も多数含まれています。
人質や行方不明者を調査する慈善団体が発表した報告書によると、拉致された人々の多くは命の危険にさらされているといいます。生後9か月の赤ちゃんは粉ミルクを摂取できず、23歳の女性は銃で受けた傷の治療が受けられていません。
数人の負傷者は手足を切断しているだろう、と推測されています。