東部バーモント州でパレスチナ系の大学生3人が48歳の男に銃撃される事件がありました。地元当局は差別的な憎悪犯罪、ヘイトクライムの可能性もあるとみて捜査しています。銃撃の被害にあったのは、それぞれ別の大学に通う3人の大学生で2人は米国籍を持ち、1人は在住可能なビザを持つ、いずれも20歳のパレスチナ系の若者です。
25日土曜日、バーモント州バーリントンで感謝祭の週末に集まった3人が、街中を歩いていたところ突然、目の前に現れた男が、3人に向け少なくとも4発発砲しました。
3人は病院に運ばれ、1人が重傷、2人は容体が安定しているということです。男は発砲後すぐに現場から歩き去りましたが、翌朝、警察は、事件現場すぐ近くに住む、ジェイソン・イートン(48)を逮捕。
警察官らが容疑者宅に行ったところ、抵抗する様子もなく拘束されました。
容疑者の自宅からは、22口径ライフル銃、散弾銃2丁が発見され、現場から回収された弾丸と同じ弾薬も見つかっています。
捜査当局によりますと、イートン容疑者は、自宅前で3人の若者を目にし、その場で犯行を決行したという事です。
被害にあった3人は、その夜、容疑者宅近くを歩きながらアラビア語と英語を混ぜて話し、うち2人は伝統的なスカーフを身に着けていました。
サラ・ジョージ、チッテンデン郡州検事「ヘイトクライムを裏付ける証拠はまだありませんが、これが憎悪に満ちた行為であったことには疑いの余地はありません」
イスラエル・ハマス戦争以降、多発するヘイトクライムに対し、合衆国の司法長官も警鐘を鳴らしています。
メリック・ガーランド米国司法長官「10月7日以降、我が国全土でユダヤ人とアラブ系コミュニティに対する脅威の急激な増加を目の当たりにしています」
27日、月曜日に裁判所に出廷した、イートン容疑者は第2級殺人未遂など3件の罪で起訴されましたが、容疑者の代理人によれば、本人は無罪を主張している、という事です。
被害者の1人は両親がパレスチナにいて両親がアメリカにいた方が安全だとして今年のクリスマスはパレスチナに帰省しないよう伝えたということです。