イスラエルとハマスの戦争が始まって以来全米各地の大学ではイスラエル擁護、パレスチナ擁護双方のデモが行われ、校内での対立が生じています。
アメリカ教育省の調査で教育現場での差別が増加していることがあきらかになり議会下院で大学トップを招集して公聴会が開かれました。
5日(火曜日)ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、そしてペンシルベニア大学の学長が下院教育委員会の公聴会で証言しました。
ノースカロライナ州選出共和党、バージニア・フォックス委員長は反ユダヤ主義の拡散を止めず野放しにしたと、学長らを非難しました。
共和党、バージニア・フォックス委員長「変化の時です。大学のリーダーには倫理的に明晰で善と悪、そして正しいか誤りかを明確に提示できる資質が求められている」
教育省は少なくとも5件のユダヤ系の人に対するハラスメント、2件のイスラム系の人に対するハラスメントを調査しコーネル大学、コロンビア大学など7校が捜査対象となっているということです。
ハーバード大学のゲイ学長は安全対策を強化しながら精神的なサポートを増やしているとしています。
バーバード大学卒業の議員は大学が罰則を設ける必要性を指摘しました。
ハーバード大学・クローディーン・ゲイ学長「いじめ、いやがらせ、脅迫など本校の信念に反する言論があった場合はすみやかに厳しい処分で個人の責任を問う方針です」
ペンシルベニア大学の学長は大学内の安全対策、そして憎悪対策には学生で構成される委員会を設け、学生と関わり教育していく方針などを証言しました。
ペンシルベニア大学・エリザベス・マッギル学長「反ユダヤ主義を放置すれば他の憎悪も広がり民主主義を脅かすことが歴史から学ばれるイスラム系、パレスチナ系、アラブ系の人へのいやがらせ、威嚇、脅迫が大学内で増えている」
大学側は、学生の安全と同時に言論の自由を守るため対策に苦慮していますが、バイデン政権は教育省を通じ大学は、校内でのユダヤ系とイスラム系に対する憎悪に積極的な対応するよう求めていてさもなくば、連邦政府からの助成金を失うこともあり得るとしています。