性的人身売買など5つの罪に問われ、裁判が行われていた音楽界の大物、ショーン・コムズ被告により重い罪である3件については無罪、2件は有罪とする評決が言い渡されました。
去年9月に逮捕されたショーン・コムズ被告は、性的人身売買や売春への関与など5つの罪で起訴され、今年5月から裁判が行われていました。検察側の証人が34人に及び2カ月近く続いたこの裁判で、陪審は2日水曜日、有罪になると終身刑が科される可能性があった性的人身売買の罪2件と、恐喝共謀罪1件について無罪評決を下しました。売春に関与した罪、2件については有罪としています。
より重い罪、全てで無罪評決が出た形で、有罪になった2件による禁錮刑の可能性はそれぞれ最大で10年だということです。
ショーン被告の弁護士 マーク・アグニフィロ氏
「素晴らしい勝利です。ショーン・コムズ氏にとっても、陪審員制度においても素晴らしい勝利です 」
評決が言い渡された際、コムズ被告は陪審員に向かって手を合わせて「ありがとう」と囁き、その場にひざまずいて祈るようなポーズをとったということです。また、傍聴席の家族に向かって「家に帰るぞ」と喜びをあらわにしました。
コムズ被告は逮捕されて以来一度も保釈されておらず、弁護側は、量刑が言い渡されるまでの保釈を求めましたが、判事は「被告には長年にわたる暴力行為が見られる」としてこれを認めませんでした。
来週にも、量刑決定に向けての協議が行われる予定で、判事は量刑の言い渡しについて10月の初めを検討しているということです。