様々なイノベーション企業を経営する実業家イーロン・マスク氏が設立した医療ベンチャー企業が、世界で初めて、人間の脳にチップを移植したと発表しました。
医療テクノロジーの革新的な技術に、大きな注目が集まっています。
先月29日、月曜日、イーロン・マスク氏が設立した医療ベンチャー企業「ニューラリンク」が、人の脳にチップを移植する医療機器の臨床試験を開始したと明らかにしました。
マスク氏は、SNS、「X」に、「患者の術後の経過は順調で、脳神経の反応が見られる」と投稿しました。
この脳チップは、脳の神経細胞の動きを記録・送信し、脳で念じた通りにスマートフォンなどを自由に操作しけがや病気で、両手足がまひした患者などの、コミュニケーション手段として使用できるよう開発されました。
脊髄損傷やALS、筋萎縮性側索硬化症などの難病などに大きな効果が期待されています。
テンプル大学リア・クロール脳神経医・助教授「もし安全性と効果が証明されれば、医療の革新となり得ます。」
「ニューラリンク」社は数年前から動物での実験を繰り返し、去年5月にFDA・食品医薬品局から人体での治験を行うこと承認されました。
この動物実験では、脳神経への電気的な刺激によって、どの部位が動くかの実験を行なっています。
この猿は、埋め込まれたチップによって、脳からの指令でゲームをすることに成功したとされています。
マスク氏は、最初の人間のユーザーは、手足の機能を失った人々になるとしていて、その後については、「ホーキング博士がタイピストや競売ディーラーよりも速くコミュニケーションできると想像してみてください。それが目標です。」と投稿しています。
テンプル大学リア・クロール脳神経医・助教授「医師として、このテクノロジーを使って患者を救えるよう心から思っており、その日が待ちきれません」
「ニューラリンク」社以外にも、こういった脳神経に刺激を加え治療する医療研究は盛んに行われており事故で麻痺したこの男性は、脳と脊椎に埋め込まれた電子機器のインプラントのおかげで再び歩けるようになりました。
神経麻痺で声を失ったこの女性は、脳でコントロールされるアバターで、再び夫と会話することができました。