大統領選挙が翌年に迫る中、様々なスキャンダルが取り沙汰されているバイデン大統領の次男のハンター・バイデン氏が、先週7日、脱税などの罪で起訴されました。
ハンター氏が起訴されるのは、これが2度目になります。今回の起訴は、大統領の息子であるハンター氏の疑惑を調査するために任命された特別検察官によるもので、担当するデヴィッド・ワイス検察官は、2016年から2019年までのおよそ140万ドルの税金の未払いに関連した3件の重罪のほか、6件の軽犯罪を含む、9件の罪状で起訴しました。
検察側が提出したハンター氏の支出リストの中には、さまざまな女性への支払いとして68万ドル以上、衣服やアクセサリーに39万7000ドル以上、そしてポルノを含む成人向け娯楽費として18万ドル以上が含まれています。
また起訴状では、ハンター氏がウクライナ、ルーマニア、中国の外国企業から数百万ドルを受け取り、その金を「浪費」したとも主張しています。
一方でハンター氏の弁護士は、起訴状には新たな証拠はなく、「もし彼の姓名前がバイデンでなければ、告発は行われなかったであろう」と述べ、共和党の圧力によるものだと主張しています。
13日水曜日、非公開の宣誓証言のため連邦議会から召喚状が出されていたハンター氏はこれに従わず、代わりに議会前で演説を行い公聴会での証言なら受けて立つと発言しました。
ハンター・バイデン氏「今日、下院委員会の進める、私の家族に対する不法な、そして歪曲された証拠や嘘に基づいた捜査を進めさせることはできません。確かめるために来ました」
「私の父は私の事業に金銭的に関与していません。私が弁護士の時も、企業取締役の時も、中国などとのビジネスをした時にも、もちろん関与はありません」
バイデン大統領は、ハンター氏の起訴に関して、記者の質問には無言を貫いています。
共和党が過半数を握る下院では13日(水曜日)バイデン大統領に対する弾劾調査を開始することを賛成多数で可決しましたが、メディアでは、下院共和党が、様々な不正が取り沙汰されるハンター氏を徹底的に捜査することでバイデン大統領の不正への関与の証拠を掴む狙いだと伝えています。