日本でもここ数年薬不足が問題視されていますがアメリカでも薬不足が史上最悪の状態でがんの治療を制限せざるを得ない深刻な事態となっています。
深刻な薬不足で全米の薬局が悲鳴をあげています。アメリカ医療薬剤師会によるとこれまでで最大の323種類の薬が不足しているということです。
薬が見つからなかった患者「処方箋の在庫を探して薬屋60軒に電話をしました」
薬が不足しているのは、中枢神経系、微生物用の抗菌剤、ホルモン系、化学療法に使われるもの。そして最も影響を受けているのはペニシリン、リドカイン(局所麻酔薬)、エピネフリン(鎮静剤などに使用)、モルヒネなどです。
エリン・フォックス・ユタ大学薬学非常勤講師「薬の流通量を計測し始めてから最悪の状態になっています」
この女性は自分と娘が必要とするADHDの薬が見つからないといいます。
親子でADHDと診断されているメリッサ・ライルさん「2人分の薬がみつからなければ私はあきらめて娘の分だけでもと思っています」
FDA食品医薬品局によると、薬不足の原因は製造段階の問題で需要と供給の変動に対応できていないこと、そして利益率の低い薬の製造を中止していることなどがあげられるということです。
FDAは、『状況を把握し、影響を阻止または軽減させるために複数の製造会社と連携して動いている』としています。
エリン・フォックス・ユタ大学薬学非常勤講師「あわてないことです。不足していると聞くと完全に売り切れていると思いがちですがそうではありません」