オハイオ州でフェイクガンと呼ばれる偽物の銃を持った少年が、警察官に撃たれる事件が起こりました。少年は命に別状はありませんが、家族は、警察官の過剰捜査だと非難しています。
今月1日、オハイオ州アクロンで、少年が近所の家に向かって銃を構えているという通報が警察に入りました。
911通報音声「彼は家に銃を向けています」
通報を受けて駆けつけた警官が少年を発見。パトカーを降りながら声を掛けました。
警官声:「ここで何してる?手を見せなさい」
かけた言葉を言い終わらないうちに、警官は銃を発砲。銃弾は少年の手に命中しました。
警官声:「地面に伏せろ、地面に伏せろ」
少年:「これはフェイクだ、偽物だ」
別な警官の声:「偽物の銃だ、間違いない」少年は地面にうつ伏せにさせられ、手錠を掛けられます。
警官声:「彼子供を仰向けにさせろ」手首に銃弾を受けた少年はすぐに手錠は外され応急処置を受けました。
警察官組合はこの事件に対し、声明で「警察官が現場に到着したとき、容疑者が腰から銃を抜いたため、一瞬の決断を迫られた」と銃撃の正当性を主張しました。
しかし警察が公開したボディーカメラ映像では、発砲直前に、少年の手は映っておらず真偽は明らかではありません。
先週12日に、撃たれた少年とその家族が記者会見を開きました。
少年の母「アクロン警察は、私たちの黒人の子供に対して過剰な権力を行使したことに対して責任を負う必要があります」
被害者の家族は、今後裁判で警察と争う構えを見せています。
警察によると、少年が持っていたのは複製銃で、昨今の未成年による銃犯罪増加を考えると、警察官の行為が、本当に過剰取り締まりだったのかどうかを正しく判断するのは、難しい状況だと言えるのではないでしょうか。