ニュージャージー州の上院議員が国際的な汚職の疑惑で連邦司法省に起訴されました。議員は汚職を否定し、辞職はしない構えです。
ニュージャージー州選出の民主党・ボブ・メネンデス上院議員は、先週22日(金)、ナディーン夫人と共に、収賄および、外国政府との違法な取引など3つの罪で連邦司法省によって起訴されました。
25日(月)、メネンデス上院議員は会見でこの疑惑を否定、自身も妻も潔白で、裁判で争う姿勢を示しました。
メネンデス上院議員「事実が証明されれば、この冤罪を晴らすだけでなく上院議員として留まれると信じている」
連邦司法省によりますと、上院の外交委員長という要職にあったメネンデス上院議員は、エジプト政府の高官に、国家の機密かつ非公開の情報を提供、関係する実業家らから見返りに巨額の報酬を得ていた、とされています。
すでに捜査令状を元に、メネンデス議員夫妻の家宅捜索をしたところ、1つ10万ドル相当の金の延べ棒480本(総額約71億円)や、衣服に詰め込まれた48万ドル(約7千150万円)の現金が発見されており、その他にも、高級車メルセデスベンツなどの購入も証拠とされます。
メネンデス上院議員「私は30年間、緊急事態に備えて個人口座から、毎年数千ドルの現金を引き出してきました。それは、過去に私の家族がキューバで政府に全資産を没収された過去があるためです」
しかし、潔白を主張するメネンデス上院議員に対して、同じ民主党の政治家らも辞任すべきだと述べています。
フィル・マーフィー・ニュージャージー州知事(民主党)「本人から議員辞任するべきだろう」
仮にメネンデス議員が自ら辞任したとしても、その後任の指名は民主党の知事が行う決まりで、民主党の上院の議席が減ることはありません。メネンデス議員は、1993年に下院議員に当選、2006年から上院議員を務めた大物政治家ですが、2015年にも、収賄の疑惑で起訴され、その後起訴取り下げられたという過去があります。