先週突如として始まった、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃は、アメリカ国内でも強い衝撃を持って報じられています。
今回の攻撃で、ハマスの戦闘員は、軍事拠点をミサイル攻撃するだけではなく、外国人を含むイスラエルの民間人を襲った上、大勢を人質に取るという、奇襲攻撃卑劣な作戦を仕掛けました。
10月7日に起こったハマスの攻撃で標的となったガザ地区近くで行われていた音楽フェスでは、観客などおよそ260人の遺体が確認されています。
その際ハマスの戦闘員らは、生き残った大勢の観客を拉致し人質として連れ去りました。
ABCニュースが、その音楽フェスに参加し行方不明となっている女性の母親を取材しました。ジェニファー・ダムティさんは、22歳の娘キムさんが、この音楽フェスに行き、テロ攻撃にあい、電話で声を聞いた後に音信不通になったと言います。
ジェニファー・ダムティさん「キムは、7、8台のバンがテロリストで満載されていたことに気づいていませんでした。彼らはあちこちで発砲し人を獲物のように銃で撃ち殺しました。世界はこの行為を非難すべきです。私は子供たちに人を憎むように育てたわけではありません」
キムさんの父親と弟は、キムさんのDNAサンプルを採取してもらうため病院に彼女のヘアブラシを届けました。死者の中のDNAが一致すれば、娘が死んでいることになります。
ABCニュース記者「母親として、どんな思いですか?」
ジェニファー・ダムティさん「眠れません。彼女がどこにいるのか、苦しんでいるのか、まだ生きているのかと、頭の中はそれだけです。私はただ彼女を取り戻したいのです」
ガザ地区地域に近いイスラエルの南部では、ハマスの戦闘員が民間人の住居に侵入し無差別に殺害を繰り返し、大勢の犠牲者が出ています。
この家族は、家族で家にいるところ、ハマス兵士らの襲撃を受け、子供たちの目の前で両親が殺されました。
ロセム・マシアスさん「テロリストたちはドアを開けて銃を撃ちまくった。そして手榴弾が爆発し、気が付いたら父が腕を失くし母は僕に重なるように死んでいた」
これらの報復として、イスラエル軍は予備兵およそ36万人0人を招集。増強して、ガザ地区を包囲し、物流や電気、水道などの供給を止め、ガザ地域内で、地上での掃討作戦を行うとしています。
バイデン大統領は、このハマスのイスラエル攻撃に関して連日会見を開きイスラエルへの支持を表明しています。
バイデン大統領「イスラエルとユダヤ人の生命の安全を守ることを固く約束する。現在だけでなく将来においても米国はイスラエルを支持する」
バイデン政権は、11日水曜日、ブリンケン国務長官をイスラエルに派遣し、軍事的なサポートも含めイスラエル政府に全面的に協力する姿勢を見せています。