今月、バイデン大統領の個人事務所や自宅から、次々と機密文書が発見されたことが明らかになっています。与野党から事実を明らかにすべきとの声が上がっています。
今月9日、バイデン大統領が副大統領を務めていた時の機密文書が、ワシントンDCにあるバイデン氏の個人事務所から発見されていたことが明らかになりました。ABCニュースによると、発見されたのは、最高機密扱いの文書を含むおよそ10点で、バイデン氏の個人弁護士が中間選挙直前の去年11月に発見し、すぐに国立公文書館に引き渡し、司法省が調査を進めていました。バイデン大統領は10日、「何の文書なのか知らないし、弁護士からは聞くなと言われています。文書は公文書館に引き渡しました。全面的に協力します。」と語りました。
続いて12日木曜日、デラウェア州にあるバイデン氏の自宅のガレージから、去年12月に1ページの機密文書が発見されていたことが明らかになりました。ガーランド司法長官は調査のために特別検察官を任命すると発表しました。メリック・ガーランド司法長官は「独立性をもって説明責任を果たすと約束します。」と会見で語りました。
しかし、事態はこれだけでは収まらず、14日土曜日、ホワイトハウスは声明でバイデン氏のデラウェア州の自宅から新たに5ページの機密文書が見つかったと発表しました。記者の「機密文書についてどう考えていますか?」の質問に無言で答えました。
去年8月、トランプ前大統領の自宅から300点以上の機密文書が見つかった際、バイデン大統領は厳しく批判していました。機密文書の発見を受け、15日日曜日、下院監視委員会は、バイデン氏の自宅に訪問した人の記録を要求しましたが、ホワイトハウスは、記録は存在しないとしています。
今週に入りこの件についての発言を控えていたバイデン大統領は19日木曜日の会見の際、重い口を開きました。「捜査に完全に協力しています。すぐに解決するはずだし、後悔はしていません。弁護士の指示に従っていて、問題は何もありません。」
民主党側は、トランプ前大統領の機密文書問題とは発見された量やその後の対応が全く違うとしていますが、一方の共和党側は、去年の中間選挙前に発見されていたにもかかわらず、そのことを公表しなかったとして隠蔽を疑う声も出ています。