今月初めにオハイオ州で起きた貨物列車の脱線事故の影響で、付近に水質汚染が確認され、住民の不安が高まっています。
今月3日、オハイオ州のイースト・パレスティンで有毒な化学物質を積んだ貨物列車が脱線し、一部が爆発・炎上した事故で、付近に水質汚染が確認されました。14日火曜日、オハイオ州の天然資源局は、事故 現場付近の小川がおよそ12km(7.5mile)にわたり汚染され、少なくとも3500匹の魚が死んだと発表しました。3日の事故以来、死んだ魚の数が増加した形跡はていないとしています。また、一部の住民によるとネコや鶏も死んだということです。
小川の近くの住民は変化をその影響を撮影していました。撮影したビデオには小川が映され「列車事故の汚染だと思うが、全ての魚が死んでいる。」という住民の声が収録されています。また、水に浮かぶ油膜のようなものが映されていました。
脱線事故を起こした列車は、発がん性物質である塩化ビニルを含む化学物質を積んでおり、有毒な物質が空中に放出されたとして、事故後、およそ5000人の住民が避難していました。事故から5日後の今月8日に、空気と水の安全 確認できたとして、住民の避難命令が解除されていました。
しかし、14日火曜日、オハイオ州のデワイン知事は、会見で市販の飲料水を利用するよう住民に呼びかけ「私はボトルに入った水を飲みます。大気汚染については検査中です。」と語りました。州当局によると水を汚染しているのは、塩化ビニルによるものではなく、燃焼により発生した汚染物質だということです。事故現場の近くに住む人は、家の戻るのが怖いといい「家の空気を入れ替えましたが、有害な物質に触れる可能性が怖くてものは動かしませんでした。まだ臭いです。」と語りました。
映画にもなったカリフォルニア州の汚染水問題の訴訟で知られるエリン・ブロコビッチ氏は、住民のために政府が動くよう求めています。ブロコビッチ氏は「住民はさらに不安になっています。一度は安全だと言われて水道水を飲んだのに今は飲むなと言われています。」と語りました。体調不良を訴える住民もいて、デワイン知事はHHS保健福祉省やCDC疾病対策センターに協力を求めています。