今月13日、トランプ大統領は新型コロナウィルスの対応で、医療現場などで一時的な規制の緩和を可能にする国家非常事態を宣言しました。徹底した対策を打ち出すことで感染拡大を防ぐねらいですが、これを受け、各地のスーパーでは開店前から長蛇の列ができ食料や生活用品を買いだめする客が殺到しました。 各自治体では飲食店に対し持ち帰りと、配達のみの営業を許可するなど感染拡大防止のための規制を強化しています。そうした中、ワシントン州ではファストフード店が病院に食料を提供したり、メリーランド州のステーキ店は、70歳以上のお年寄りに無料で食事の宅配を行うなど、協力し合う市民の姿も見られます。また、全米で公立学校や大学でも授業が中止になったことからフロリダ州では一足早い春休みに突入した若者がビーチに殺到する事態に。 感染拡大を防ぐためビーチを閉鎖する自治体も出てきています。一方、患者の検査などを行う病院では医療関係者の感染が深刻な問題となっています。こうした事態に、感染予防のためのマスクや防護服の製造・普及が急がれます。未曾有の事態に襲われたアメリカ。今月16日、ホワイトハウスで行われた会見で収束の見通しを聞かれたトランプ大統領は、夏まで事態が収拾できない可能性があると述べ、当面の間、この新しい生活形態で過ごす覚悟が必要のようです。