新型コロナウィルスの感染が減少傾向にあるニューヨーク州では、感染拡大の第2波への警戒感が高まるなか、医療従事者の間ではその重圧がのしかかっています。
しかし今週、ニューヨーク市内の病院では新しい動きも見られました。 ブルックリンの病院では、新型コロナウイルスに感染し急遽、帝王切開で出産したあと、産まれた赤ちゃんへの感染を防ぐため離れ離れになっていた母親がこの日、出産から25日ぶりに赤ちゃんに会うことができました。
ニューヨーク州のクオモ知事は、きのう、トランプ大統領と会談し、新型コロナウィルス対策に必要な、検査や州への予算の問題を中心に議論したことを明らかにしています。
ハーバード大学の研究によると、新型コロナウィルスの感染を終息させるためには、1日に500万回から2000万回の検査を実施する必要があるとしています。現在アメリカ全土で行われた検査は合計でたった400万回です。
ニューヨーク州では 新たな感染者は減少傾向にありますが、依然感染者数が上昇している州もあります。イリノイ州では感染のピークを5月中旬と予想していて。マサチューセッツ州でも感染が拡大していてこれまでに1500人以上が死亡しています。こうした中、ジョージア州では今週からスポーツジムや、ヘアサロンなど段階的に営業の再会をしていく方針を打ち出しており、市民の間で賛否両論を巻き起こしています。こうした動きに、市民だけではなく隣接するサウスカロライナ州選出の議員からも早すぎる経済活動の再開がもたらす影響に懸念の声が上がっています。
一方、打撃を受けた中小企業に向けた連邦政府の景気刺激策の融資を複数の大手企業が受け取っていた問題で、きのう行われたホワイトハウスの会見で、トランプ大統領が自ら返納を求めるとし、同席したムニューシン財務長官も、返納に応じない場合は「厳しい結果」を招くと警告しました。