イリノイ州の高速道路で大規模な砂嵐が原因と見られる玉突き事故が発生し、40人以上の死傷者が出ました。
1日月曜日、午前11時前、イリノイ州ファーマーズビル付近の高速道路インターステート55で、砂嵐のさなか玉突き事故が発生。トレーラーを含む車72台が巻き込まれ、7人が死亡、少なくとも37人がけがをしました。イリノイ州警察は会見で「この地域は平坦で風を止める障害物が少ない。道路西側の農地から大量の砂を巻き上げ、視界はゼロで完全なブラックアウト状態だった。」と語りました。周辺の農地はちょうど耕したばかりで土が細かくなり、乾燥していました。そこに吹き付けた強風が、砂嵐を引き起こしたと見られています。
緊急車両が到着した事故現場は依然視界が悪く、救助作業も難航しました。事故に巻き込まれた車両のうち2台のトレーラーが引火し、火災が発生しました。目撃者は「衝突した車や輸送トラックが散乱し、炎と煙も出ていた。外は何も見えなくなった。」と語りました。ABCニュース記者は「このトラックは全焼しています。よく見ると座席の骨組みとわかります。」と現場の状況を伝えました。
イリノイ州でこの規模の砂嵐がおきることは珍しいと言います。しかし、4月の降雨量は例年の半分程度で、乾燥した空気と強風が合わさり、異常な砂嵐を引き起こしたと専門家は指摘しています。道路は2日火曜日の朝6時に再開しましたが、州当局は事故の状況を詳しく分析し、真相解明に努めるとしています。