アメリカでは、新規感染者数の減少が続いています。その一方で、ワクチン接種の減速が顕著になっています。接種を促進させるため、地下鉄の駅でも接種が行われています。
アメリカは、7日間平均の新規感染者数が約3万5000人となりました。13日木曜日までに、2億6600万回以上の接種が行われ、少なくとも1回目のワクチン接種を受けた人は、成人人口のおよそ59%となりました。
CDC疾病対策センターは13日木曜日、ワクチン接種完了後2週間が経過した人は、今後、室内でも屋外でもほとんどの場所でマスクはしなくても良いとし、ソーシャルディスタンシングについても必要ないと発表しました。一方TSA、運輸保安局は、航空機、電車、バスなどの公共交通機関については、変わらず9月13日までマスク着用義務化を続けるとしています。
一方で、ワクチン接種の減速が続いています。現在、1日の接種回数の平均が200万回を下回り、先月から40%近く減少しています。カンザス州とウィスコンシン州は政府に対し、供給されるワクチンを予定の10%以下に減らすよう要請しました。
ワクチン接種を促進するために、ニューヨーク市では、接種を受けた人への特典を 次々と発表し、2週間の自転車シェアサービス、地下鉄7日間乗り放題の乗車券、市営動物園のチケットなどを無料で提供しています。 さらに、駅を接種会場にする取り組みが行われています。ニューヨーク州では、12日水曜日から16日日曜日までの期間、1回で済む ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン接種が、地下鉄や鉄道8カ所の駅構内で受けられるようになりました。1日先着300人への接種が可能だいうことです。通勤通学のついでに予約なしで接種が受けられるということで、朝から多くの人たちが列をなしていました。接種を受けに来た男性は「コンピューターの予約は分からないけど、ここに来れば接種できるからね。」と語りました。接種を受けに来た女性は「地下鉄の無料乗車券がもらえるんです。毎日電車に乗るので節約になります。それでここで接種を受けることにしました。」
ニューヨークのクオモ知事は10日月曜日、SUNYニューヨーク州立大学とCUNYニューヨーク市立大学について、9月の新学期から対面式授業に参加するすべての生徒にワクチン接種を義務化すると発表しました。また、州内の私立大学についても同様の措置をとるよう呼びかけました。