バージニア州の連邦下院議員事務所で15日月曜日、議員のスタッフが金属バットを持った男に襲われる事件が起こりました。
襲われたのは、バージニア州選出の民主党、ジェリー・コノリー下院議員のスタッフ2人です。コノリー下院議員の発表によりますと、バージニア州フェアファックスにある議員の地元事務所で15日、議員との面会を求めてやってきた男が、対応したインターンの女性の上半身を持っていた金属バットで殴り、もう一人のスタッフの頭を殴って負傷させました。その後、男はバットを振り回し、事務所のガラスやコンピューターなどを破壊したということです。事件当時コノリー議員は地元のイベントに参加していて不在でした。被害にあった2人は病院に運ばれましたが、命に別状はなく、すでに退院しています。
警察によりますと、逮捕された男はスアン・カー・トラン・ファム容疑者49歳で、この事件の直前にも金属バットで女性を襲う事件を起こしていました。ファム容疑者はこの時、女性に白人かどうかを尋ねてから犯行に及んでいたことから、特定の人種を狙った憎悪犯罪と見られています。ファム容疑者は以前にも警察官への暴行事件を起こしていましたが、この時は精神障害があるとして、ファム容疑者が6ヵ月の治療を終えた去年、検察が起訴を取り下げていました。 また、去年の5月、ファン容疑者は、「不当に監禁され、残酷な拷問を受けた」として、CIA・中央情報局を相手取り連邦訴訟を起こしていたということです。
近年、議員やその家族などを狙った犯罪が急増していて、先月には、シークレットサービスの警護対象であるバイデン大統領の補佐官の家に男が侵入する事件が起きています。議員警察によると、議員に対する脅迫や襲撃は過去6年間で400%増加しているということです。