夫と共謀して自分の子供2人を殺害した罪に問われていた母親に、有罪評決が言い渡されました。
ロリ・バロウ被告は、夫のチャド・デイベル被告と共謀し、自分の子供2人を殺害した罪や、デイベル被告の元妻殺害の共謀罪などに問われていました。12日、アイダホ州の裁判所の陪審はバロウ被告が起訴されていた罪全てに対して 有罪評決を言い渡しました。
2019年の9月に目撃されたのを最後に行方不明になっていたバロウ被告の2人の子供、当時7歳のJJ君と16歳のタイリーさんは、その9ヵ月後、デイベル被告の家の敷地内で、 遺体で発見されました。バロウ被告は、「ドゥームズ・デイ・カルト」と呼ばれる終末論を信じるカルト宗教に傾倒していて、 2人の子供をゾンビと呼び、「悪魔の世話はもううんざり」「子供を連れ去ってほしい」などのメッセージをデイベル被告に送っていたことがわかっています。検察は、これらのメッセージの3週間後に2人は殺害されたと見ています。
この事件は全米で大きな注目を集めバロウ被告は「ドゥームズデイ・ママ」と呼ばれました。6週間の公判中に60人の証人を召喚した検察側は、 バロウ被告はカルト信仰の一環としてデイベル被告と共に3人の殺害を計画した陰謀論者だと主張。金と権力、性に貪欲で、デイベル被告との関係の障害になるものは自分の子供であっても排除する意思があったとしています。一方、最終弁論で弁護側は、これらの殺人の責任は バロウ被告の5番目の夫であるデイベル被告にあると主張しました。有罪評決が言い渡された時、バロウ被告は感情を表に出すことなく冷静な様子で立っていたということです。
量刑が言い渡されるのは数ヶ月先の見通しで、バロウ被告は最大で仮釈放なしの終身刑になる可能性があります。また、夫のデイベル被告の裁判は来年の夏に開廷する予定だということです。