ワシントンDCで19歳の男が、トラックでホワイトハウス近くの柵に数回にわたり突っ込み、逮捕されました。男はバイデン大統領を殺害したかったと話しています。
22日(月)夜9:35分、ホワイトハウス前の公園で、サイ・カンデュラ容疑者19歳がレンタカーのトラックで柵に突っ込み、あたりは一時騒然としました。柵に突っ込んだトラックは、一旦バックして再び突っ込みました。目撃者は「また突っ込んだのを見て、銃を持っていると思い逃げた。」と語りました。
捜査当局によると、容疑者は半年にわたりこの襲撃を計画し、この国を支配するためホワイトハウスに侵入し、必要とあれば大統領をも殺害するつもりだったということです。トラックから降りた容疑者は、ナチスの象徴である「カギ十字」の旗をリュックサックからとり出しました。容疑者は、捜査官に「ナチスには偉大な歴史があり、ヒトラーを強い指導者として崇拝している」と話したということです。
容疑者逮捕後、警察はトラックの中を捜索しましたが、爆発物などはありませんでした。ジャン・ピエール ホワイトハウス報道官は会見で「大統領はホワイトハウスで仕事中で、ケガ人がいなくて安心しています。」と語りました。
カンデュラ容疑者は、ミズーリ州セントルイスから片道切符でワシントンDCのダレス国際空港に降り立ち、事件のおよそ2時間前にトラックを借りて犯行に及んだとみられています。カンデュラ容疑者は、インド系のグリーンカード所持者で、武器を使った襲撃、大統領の拐、殺害未遂などの容疑で訴追されました。今後、精神疾患の可能性も含めて捜査が行われるということです。