アメリカ各地でモンキーポックス、サル痘への感染報告が増えています。
アメリカでは25日水曜日までに7つの州で9人の感染が確認され、治療を受けているということです。アメリカを含めて22カ国で260人以上にサル痘への感染が確認されています。メイヨークリニック グレッグ・ポーランド医師は「アフリカ以外の地域でこのような感染拡大は過去に例がありません。」と語りました。
さる痘は天然痘に類似するウイルスですが、天然痘より症状は軽く、感染力も弱いということです。サル痘のヒトからヒトへの感染経路は、病変部位や体液との接触感染、 また、飛沫感染とされています。空気感染の事例は確認されていないということです。メイヨークリニック グレッグ・ポーランド医師は「コロナとは違い感染力は強くありません。感染するにはかなり近くで長時間の接触が必要です。」と語りました。
感染するとインフルエンザのような症状を引き起こし、発熱から数日後に全身に広がる発疹が発症します。症状は2~3週間続くということです。アメリカでは天然痘のワクチンが、サル痘の予防にも認可されており、政府は備蓄している天然痘ワクチンを放出し、感染者との濃厚接触があった人への接種を可能にするとしています。
CDC疾病対策センター ジェニファー・マクイストン医師は「必要な人にワクチンが届くよう尽力します。」と語りました。CDCは現段階ではサル痘が全米に広がる可能性は低いとみていて、局地的な感染状況を注意深く見守るとしています。
今回の世界的な感染拡大で、いまのところ死亡者は報告されていません。 また、子供、妊婦、そして病気などによる免疫不全の人が感染すると重症化する可能性があるため、注意が必要だということです。