最高裁判事を殺害しようとした容疑で、拳銃などを持った男が逮捕されました。
8日水曜日、保守派のブレット・カバノー最高裁判事を殺害しようとした容疑で、カリフォルニア州在住の26歳の男が逮捕されました。男はメリーランド州にあるカバノー判事の自宅近くで車を降り、その場で自ら警察に通報し「自殺願望がある」 「最高裁判事を殺害しにきた」と語ったということです。また、捜査当局によると男は、拳銃やハンマーなど家に押し入るための道具を所持していました。メリック・ガーランド司法長官 は「裁判官への脅迫や暴力は 民主主義への攻撃です。」と語りました。
先月、人工妊娠中絶について最高裁判事がまとめた草案が漏えいしたことで、最高裁判事らの自宅近くで抗議デモが起き、警備が強化されていました。国土安全保障省は7日火曜日に発表した文書で、最高裁判事による草案の漏えい後、危険な状況になってきていると警告していました。逮捕された男は、漏えいした人工妊娠中絶についての最高裁の草案とキサス州の小学校銃乱射事件に憤慨していたということです。
8日水曜日 共和党のマコネル上院院内総務は、裁判官の保護を強化する法案を通過させるよう議会に呼びかけました。「裁判所の規律と慣例を脅かす恐れていたことが起きました。」
また、3日金曜日、ウィスコンシン州で退職した元裁判官が自宅で射殺されました。容疑者は56歳の男で、自殺を試み、病院に運ばれましたが重体です。警察は計画的な犯行とみて捜査を行っています。ウィスコンシン州司法長官は「司法手続きとの関連が見られます。」と語りました。2005年に男は、強盗などの罪で6年の実刑を言い渡されていました。このとき判決を下したのが殺害された元裁判官でした。