夏休みが始まった学校も多い中、5歳未満の子供のワクチン接種が来週にも始まりそうです。また、外国からの入国する際の陰性証明が不要となりました。
15日水曜日、FDA食品医薬品局は、ファイザー製、モデルナ製の幼い子供を対象にしたワクチンに関して専門家委員会による協議を行い、全会一致で緊急使用許可を推奨するとしました。FDAは、どちらのワクチンについても安全で効果的だとしています。
ファイザー製は生後6カ月~4歳の子供が対象で、大人の10分の1の量を3回接種し、治験データでは発症を防ぐ有効性が80%だったということです。モデルナ製は生後6カ月~5歳の子供が対象で、大人の4分の1の量を2回接種し、治験データでは軽度の症状を防ぐ有効性が40%~50%だったということです。
専門家は、どちらのワクチンもオミクロン株に対して、大人用ワクチンと同程度の抗体がつくられており、重症化を防ぐ効果があるとしています。スタンフォード小児病院のアロック・パテル医師は「体反応に注目すると ワクチンが重症化と入院を防ぐと言えます。」と語りました。5歳未満の子供への接種は、保健当局の承認を得られ次第、来週にも始まると見られています。
一方、アメリカの1日の新規感染者数は約10万3000人(15日7日間平均)、1日の新規入院患者数はおよそ4300人(14日7日間平均)となっています。特にカリフォルニア州、アリゾナ州、フロリダ州では感染者が増加しています。
しかし、ワクチン接種率が高まり、重症化する患者が少ないことから、航空業界は、規制の緩和を求めてきました。そうした中、夏のバケーションシーズンを前にバイデン政権は、外国から航空機で入国する際に義務付けていた感染検査の陰性証明の提示を12日日曜日から不要とすると発表しました。ジェットブルー 航空のジョアンナ・ジェラティ社長兼COOは「多くの人が感染検査を理由に国外旅行をためらっていました。これで行きやすくなります。」と語りました。外国人には、ワクチン接種完了証明の提示が引き続き、義務付けられています。