フロリダ州で起きたマンション崩壊事故から1週間以上たちますが、いまだ140人以上と連絡がつかないままです。
先月24日木曜日未明、フロリダ州マイアミ近郊サーフサイドで、12階建てのマンションの一部が崩れ落ちました。1日木曜日までに確認された死亡者は18人、145人の安否がわかっていません。マンションの住人は、事故当時の様子を振り返りました。「隣の部屋なら死んでいました。午前1時半ごろに雷が落ちたような音がしました。みんな助けを求め叫んでいました。」
大量のがれきで、捜索活動は難航しています。当局は、遺体が見つかった際の身元確認に備え、連絡が取れていない住民の家族から DNA採取の協力を求め、傷やタトゥーなど、体の特徴について聞き取りを行いました。
崩壊したマンションは築40年でした。2018年に行われた点検の報告書には「構造に重大な損傷がある」とし、壁や駐車場の柱など複数個所に亀裂が生じている写真が添付されていました。しかし、その点検の1カ月後、町の監査当局は住民に対し、マンションはよい状態であると確証したということです。
また、今年4月には、マンションから住民にあて、2018年の点検以降、建物の劣化が進み、大規模な修繕が必要だとする書簡が送られていたということです。その修繕費用の見積もりは1500万ドルに及び、各世帯に8万ドルから33万6000ドルの支払いが求められていました。
マイアミヘラルド紙は、事故の36時間前にプールの整備に訪れた業者が撮影した建物地下の写真を掲載しました。写真には、コンクリートがひび割れ、鉄筋が露出した様子が映しだされています。整備業者は、管理状態の悪さに驚いたと言います。また、地下駐車場の至るところに水が溜まっていたということです。旅行者が撮影した事故の数分前の映像には、地下駐車場の水漏れが映し出されていました。
建築の専門家は崩壊したマンションの映像から、建物は下の方から崩れたように見えると言います。建築構造の専門家「映像ではビルの下から上に崩壊しているように見えます。または、ビルの低層階を支える柱の破損かもしれません。」
また、崩壊したマンションのすぐ近くに、同じデザインで同じ建築業者により同じ時期に建てられた別のマンションがあります。今回の事故を受けて26日土曜日に専門家が建物の検査を行い、崩壊の危険はないと報告しました。 ABC記者「崩壊したマンションと同様に建てられた別のマンションの駐車場に来ています。崩壊したマンションの駐車場はいつも水浸しだったということですが、今朝雨が降っていたにも関わらず、ここは全く濡れていません。」しかし、そのマンションの住民は不安を募らせています。「建物の左側がその部分です。少し造りは異なりますがマンションの崩壊した部分と似ています。」