フロリダ州で近隣トラブルが、殺人事件に発展。4人の子供をもつシングルマザーが、近所の女に銃で撃たれて死亡した事件で、新たな警察のボディーカメラ映像が公開されました。
事件は、先月2日、フロリダ州オカラで起きました。35歳のシングルマザー、アジカ・AJ・オーウェンズさんの10歳になる息子が近所の草原で遊んでいたところ、近くに住む女が怒鳴りつけ、iPadとローラースケートの靴を投げつけました。そのことを聞いたオーウェンズさんは息子と一緒に女の家を訪ね、玄関のドアをたたきました。その時、女はドア越しに銃を発砲。オーウェンズさんは胸を撃たれ、病院に搬送されましたが死亡しました。過失致死の容疑で逮捕されたのは、スーザン・ローレンツ58歳です。
被害者と容疑者の間には、これまでもトラブルが続いており、ローレンツ容疑者はオーウェンズさんと子供たちについて何度も通報していました。去年2月には、ローレンツ容疑者がオーウェンズさんの敷地周辺で犬の散歩をしていたところ、立ち入り禁止の看板を投げつけられたとして通報。公開されたボディカメラ映像では警察官の「なぜ通報を?」という質問にローレンツ容疑者は「あの女に看板をぶつけられた。」と答えています。一方、オーウェンズさんは「看板をとって、それを放り投げただけです。」と警察官に話しました。
今年4月には、ローレンツ容疑者がオーウェンズさんと子供が敷地に不法侵入し、郵便物を盗んだとして通報。その時のボディカメラ映像では、警察官の「何があったんですか?」という質問に、ローレンツ容疑者は「イラつきます。私が電話中にあの女が何度も来て窓の外で大声をだすんです。」と答えています。
近隣住民によると、ローレンツ容疑者が、オーウェンズさんの子供に怒鳴ることが度々あったということです。事態はエスカレートし、先月2日に殺人事件が起きました。ローレンツ容疑者は、正当防衛を主張していますが、捜査当局は「Stand your ground law」侵入者から身を守るために銃などで相手を攻撃する権利があるという法律は、今回の事件には適用されないとしています。
オーウェンズさんが撃たれたときに一緒にいたとされる10歳の息子は、自分のせいで母親が死んだと語っており、精神状態が心配されています。