オハイオ州で警察官が、追跡していた黒人男性に向けて60発以上を発砲し、射殺しました。警察当局が事件当時のボディカメラの映像を公開し、事件のあった地域では激しい抗議デモが行われました。
先月27日月曜日、オハイオ州アクロンで、交通違反の取り締まり中に逃走した黒人男性のジェイランド・ウォーカーさん25歳が、警察官に撃たれて死亡しました。警察によるとウォーカーさんは約10キロにわたり車で逃走し、逃走中に運転席から発砲したということです。その後、ウォーカーさんは、目出し帽を被った姿で車から降りて逃走を続けました。追跡していた警察官はテーザー銃を使用しましたが失敗し、最終的に逃走していたウォーカーさんが立ち止まり、振り返った時に銃を発砲したということです。発砲した警察官は8人で、ボディカメラの映像では、ウォーカーさんが倒れた後も発砲が続きました。
アクロン警察署長は会見で「ビデオを見る限り、多くの弾丸が発砲されたとみられます。」と語りました。発砲された弾丸の数は明らかになっていませんが、ウォーカーさんの遺体には60以上の銃創が確認されています。遺族の弁護士は会見で「ビデオ確認すると警察官が弾倉を補充しています。」と語りました。
撃たれた時、ウォーカーさんは武器を所持していませんでしたが、車から拳銃と弾丸が発見されました。発砲した8人の警察官は有給の休職扱いとなっており、調査が進められています。
事件のあったアクロンでは平和的な抗議デモが行われていましたが、3日日曜日に事件の映像が公開されたことで、夜間に一部のデモ参加者が暴徒化。4日月曜日は、夜間外出禁止令が出され、独立記念日を祝う花火も中止となりました。