全身に発疹ができるモンキーポックス、サル痘の感染拡大が続いており、アメリカの感染者数は世界最多となりました。
アメリカでは、27日水曜日までにサル痘の感染者は子供2人を含む4600人以上となりました。中でもニューヨーク州の感染者数が最も多く、28日木曜日までに1300人以上となっています。その大半がニューヨーク市の感染者です。
感染者のほとんどが同性愛者、またはバイセクシュアルの男性ですが、 専門家は誰にでも感染の危険はあると警告しています。サル痘は感染者の肌に直接触ることで感染しますが、タオルやベッドのシーツからも感染する可能性があるということです。ダリアン・サットン医師は「ウイルスに直接触れることで感染するので、症状が出ている人からうつるのです。」と語りました。カリフォルニア州で1人とワシントンDCで1人確認された子供の感染者は、家で家族から感染したと見られています。
サル痘に感染した場合の症状は、発熱、頭痛、筋肉の痛み、発疹などが含まれています。発疹は顔や口の中を含む全身にできるということです。こうした症状が激しい痛みを伴うこともあります。重症化することはほとんどないということです。
連邦政府はすでにサル痘のワクチン15万回分以上を各州に配給していますが、LGBTQコミュニティの大きい地域ではワクチン不足が指摘されています。 このため、政府は追加で約80万回分のワクチンを輸入する予定で、事態打開に動いています。CDC 疾病対策センターでは、医療従事者を含め感染リスクの高い人にはワクチンを勧めていて、その数は約150万人にのぼるということです。
サル痘は天然痘より感染力も死亡率も低いということですが、世界的な感染の拡大で、サル痘がさらに危険なウイルスに変異することを心配する専門家もいるということです。