全身に発疹ができるモンキーポックス、サル痘の感染が 全米48州に広がる中、バイデン大統領が公衆衛生上の緊急事態宣言を発令しました。
全米のサル痘感染者数は4日木曜日の段階で7100人を超えていて、1週間で2500人近く増えています。2日火曜日、バイデン大統領は特別対策チームを立ち上げ 、政府としての対策を検討しています。 特別対策チームは主にサル痘の 検査、ワクチン、そして治療が広く利用できるようにし、感染拡大の抑制に取り組みます。 現在、110万回分のワクチンを確保し、感染者数の多い地域から順に供給を始めています。また、バイデン大統領は4日に公衆衛生上の緊急事態宣言を発令しました。UCLA流行疫学専門のアン・リモイン教授は「正確なデータ、濃厚接触者の割り出し、感染経路の調査、ワクチンを広めることで、まだ感染抑制の可能性はありますが、時間がありません。」と語りました。
現段階では、感染者のほとんどが同性愛者、または、バイセクシュアルの男性ですが、専門家は誰にでも感染の危険があると警告しています。 スタンフォード小児病院のアロック・パテル医師は「肌が触れ合うだけでもウイルスは広がるので、誰でも感染します。」と語りました。新たにインディアナ州で2人、カリフォルニア州で1人、子供の感染者が報告され、全米で合計5人の子供が感染したことが確認されています。家庭内での感染と推測されています。また、国外から旅行中だった赤ちゃん1人にも感染が確認されています。
サル痘に感染した場合の症状は、発熱、頭痛、筋肉の痛み、発疹などが含まれています。発疹は顔や口の中を含む全身にできるということです。アメリカでの死亡者は報告されておらず、ほとんどの場合、時間とともに症状は治るとされていますが、激しい痛みを伴うこともあります。7月の半ばに感染し、ようやく回復に向かっているシカゴ在住のカイル・ベンダーさんは「まるで中世の拷問でした。長く終わりが見えませんでした。」と語りました。また、8歳以下の子供と免疫不全の人は 重症化の可能性もあるということで、注意が呼びかけられています。