ハワイ州マウイ島の山火事から10日が経過しました。アメリカで起きた過去100年の山火事で 過去最悪の犠牲者数が確認されており、1000人以上が安否不明となっています。
8日火曜日に発生した山火事で甚大な被害がでたマウイ島では、少なくとも2200の建物が損壊または焼け落ちました。その9割近くが住宅です。行方不明者の捜索が続けられており、16日水曜日までに40%の捜索を終え、111人の犠牲者が確認されています。マウイ警察は、捜索作業の厳しい状況を語りました。マウイ警察署長「(捜索中に)服に着いた灰は、あなたの大切な人かもしれない。」
犠牲者の内、身元が判明しているのはわずか8人です。ハワイ州 ジョシュ・グリーン知事は「身元を確認できる指紋が残っていたのは3人だけです。」と語りました。行方不明者の家族が、DNAサンプルを提供し身元が明らかになった犠牲者もいます。DNAをサンプルを提供した犠牲者の兄弟は「すごい速さで燃え広がったので、彼が逃げられたか分からなかった。」と語りました。
こうした中、住民が電力会社を相手取り、集団訴訟を起こしています。訴状では、電力会社が危険性を認識しながら通電を遮断せず、送電線から致命的な火災が起きたと主張しています。電力会社は、強風だったにも関わらず通電を遮断しなかったのは、消火栓に水を送るシステムを止めないためだったとしています。しかし、実際には山火事と強風で停電、消火用の貯水槽は空になり、消火活動に影響がでました。電力会社ハワイアン・エレクトリックのCEOは会見で「ラハイナで消火に必要な水の供給ポンプは電気で動かしています。状況を見て難しい判断に迫られました。」と語りました。
そうした中、火が燃え広がる前の7日夜11時頃、送電線からと思われる閃光をとらえた映像が公開されました。目撃者は「強風の中、閃光が走った。電線に木が倒れたのだと思う。」と語りました。ある専門家は、このビデオはラハイナの内陸で撮影されたものだとみています。
当局は8日午前10時頃には、ラハイナの山火事は制御下にあると発表しましたが、数時間後、強風で炎は燃え広がりました。電力会社は火災の原因は調査中で、まだ特定されていないとしています。
FEMA連邦緊急事態管理局は復興支援を約束し、住民に災害救助を申請するよう呼びかけました。FEMAのディアン・クリスウェル長官は会見で「復興に必要な支援を続けます。当面の必需品だけでなく、強さや尊厳を回復できるまで支援します。」と語りました。
ハワイマウイ島の被災者支援で多くの支援が求められています。
ハワイ・サルベーション・アーミーでは以下のウェブサイトで寄付を受け付けています。
寄付:hawaii.salvationarmy.org
アメリカ赤十字社は以下のウェブサイトから現地でのボランティアと寄付を募っています。
ボランティア:redcross.org/local/hawaii/volunteer.html
寄付:redcross.org/donate/donation.html