3日土曜日、午前10時ごろ、ラスベガスの新聞記者、ジェフ・ゲルマンさん(69)が自宅の外で刃物で刺されて死亡しているのが発見されました。
事件前日の防犯カメラには変装し、犯行の下調べをしていたとみられる人物が捉えられています。また、警察は犯人の車としてSUV車の写真を公開しました。
ラスベガス警察長官は「特殊な事件です。調査報道の記者の殺人で容疑者は選挙で選ばれた現職の行政官です。」と語りました。容疑者として浮上したのは、地元クラーク郡で行政官を務めるロバート・テレス被告 (45) です。警察はテレス被告の自宅を捜索し、犯人の車と類似した車を押収しました。
ゲルマンさんは、テレス被告に関する批判的な記事を複数書いていました。今年5月の記事には、テレス被告の行政官のオフィスではいじめやひいきが横行し、職員がストレスを抱えていること、また、そうした職場環境をテレス被告が作り出していると書かれていました。これに対し、テレス被告はツイッターで自身を擁護し、記者こそがいじめを行っていると批判しました。
また、ゲルマンさんの記事の影響もあり、テレス被告は今年6月に行われた来年からの行政官を選ぶ民主党の予備選挙で落選しています。検察じは「被告は 政治キャリアや結婚生活など、人生を台無しにされたと激しく非難していました。」と法廷で語りました。
警察は7日水曜日にテレス被告を殺人の容疑で逮捕しました。被告はゲルマンさんを7回刺しており、この時、ゲルマンさんが抵抗した痕跡から、被告を犯人と特定する証拠が得られたといことです。検察は「被害者の手や爪から犯人のDNAを採取し、被告のDNAと特定しました。」と語りました。12日月曜日、テレス被告は殺人の罪で起訴されました。