全米での感染による死亡者数は 19万7000人以上となりました。 こうした中、新型コロナウイルスのワクチンやマスク着用に関し、トランプ大統領とCDC疾病対策センターのレッドフィールド所長が 相反する見解を述べたことへの波紋が広がっています。
16日、CDCのレッドフィールド所長は、上院の公聴会で、限られた量のワクチンは11月から12月に配布できる可能性があるとしましたが、一般に行き届くには、来年の半ば以降 という見通しを示しました。「一般にワクチンが行き届き 通常の生活様式に戻れるのは、来年の6月~9月になるでしょう。」
しかし、その後、同じ日に行われた会見で、トランプ大統領は、ワクチンは承認され次第、すぐに出荷可能だとし、レッドフィールド所長の発言を否定しました。「ワクチンは10月中に準備できるだろう 承認されたらすぐに用意する。所長は間違った情報を伝えた 混乱していたんだろう。」
しかし、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長はメディアのインタビューに答え 「ワクチンが秋に認可されたとしても 一般に配布できるのは 来年半ばになる」だろう」とレッドフィールド所長と同じ見解を示しています。
また、15日に行われたタウンホールミーティングでトランプ大統領は、マスク着用について否定的な立場を示しました。「マスクはよくないと考える人も多い。例えばウェイターだ。マスク表面に触れた手で皿に触れるのを見たことがある。これでは感染防止にならない。」
一方、CDCのレッドフィールド所長は公聴会の証言で、マスクの感染予防効果について全く異なる見解を述べています。「今は マスクが唯一かつ重要な感染防護具です。私の見解ではワクチンよりも感染防止に有効だと言えます。」