南部の州から次々と到着する移民に対応するため、ニューヨーク市のアダムス市長が緊急事態を宣言しました。
6日木曜日から7日金曜日にかけて、ニューヨーク市に少なくとも18台の 移民を乗せたバスが到着しました。今年4月以降、テキサス州など南部の州からニューヨーク市に到着した移民は1万7000人以上に上っています。アダムズ市長は「急に多くの亡命希望者の受け入れることになりました。いつバスが到着するのかも事前に知らされていませんでした。」と語りました。こうした事態に対応するため、7日金曜日、アダムズ市長は非常事態を宣言をしました。シェルターや医療の提供など、今年度だけで移民の救済に少なくとも10億ドルかかると発表し、政府と州政府に支援を求めました。
ニューヨーク市のシェルターを利用している約6万人のうち、5人に1人が 亡命を求める移民です。次々と到着する移民に対し、シェルター(保護施設)が不足しています。市はテントのような施設を臨時の滞在場所として設置しホテルやクルーズ船にも移民を収容できるか交渉しているということです。アダムズ市長は「救済したい思いがあっても予算には限界があります。 このままでは続けられません。」と語りました。
ニューヨーク市に到着する移民の多くはテキサス州からバスで移送されています。テキサス州のアボット知事は、民主党の移民政策が国境での混乱をうんでいると主張しています。アダムズ市長の非常事態宣言を受けて7日金曜日、アボット知事はニューヨーク市はテキサス州が国境で毎日直面している問題の一部を経験しているに過ぎないとし、国境付近の街の負担を軽減するためにイデン大統領が 国境警備を強化するまで、ニューヨーク、ワシントンDC、シカゴに移民の移送を続けるとしています。