最高裁判事に指名されたバレット氏の公聴会が4日間にわたり行われました。12日月曜日、トランプ大統領が最高裁判事に指名した保守派のエイミー・コニー・バレット氏への上院司法委員会による公聴会が始まりました。2日目の13日にも、多岐にわたって質疑応答が行われました。大統領選前に最高裁判事の承認手続きが進む可能性が高く、民主党委員から大統領選に関する質問がありました。民主党クーンズ上院議員が「3週間後の大統領選で法廷論争が起きた場合、判事として辞退しますか。」と質問、バレット氏は「 考慮します。委員には私の誠実さを信用していただきたいです。選挙を左右させるための政治的な駒にはなりません。」と答えました。
保守派のバレット氏が就任した場合に懸念されていた、同性婚に関しては「これまでの判例に賛成も反対もなく、最高裁が権利を認めた判例のひとつだ」と述べました。バレット氏は妊娠中絶に否定的なことで知られており、1973年に妊娠中絶の権利を認めた最高裁判決を覆すことが可能かどうかの質問に 「いまだ議論の余地がある事例ではある」とし、明確な回答を避けました。
また、大統領選の1週間後に最高裁で裁判が予定されている、医療保険のアフォーダブルケア法(医療保険改革法)、いわゆるオバマケアについては 共和党、民主党両委員から質問がでました。民主党ファインスタイン上院議員が「アフォーダブルケア法に批判的ですね 。」と質問、バレット氏は「アフォーダブルケア法に限らずどんな事も法によって定められるべきです。」と答えました。共和党グラスリー上院議員の「就任したら、アフォーダブルケア法を覆す側に票を投じると、誰かと約束していますか。」との質問には、「絶対にありません。聞かれたこともありません。」と答えました。
バレット氏の最高裁判事承認に向け、上院司法委員会での採決は22日に行われる予定で、11月3日の大統領選前に共和党が多数を占める上院本会議で承認を得る見通しです。