主に黒人が居住するミシガン州の都市フリントで起きた水道水汚染問題が記憶に残っている人も多いと思いますが、今度は同じミシガン州の別の場所で水道水汚染が発覚しています。
ミシガン州のベントンハーバーで水道水の鉛の濃度が基準値を超えているとして、ミシガン州保健当局は、今月6日、水道水を 飲み水や料理、歯磨きなどに使わないよう住民に勧告、飲料水を無料配給しています。14日木曜日、ミシガン州のウィットマー知事は、水道水汚染の原因となっている鉛製の水道管を18か月以内に交換すると発表しました。各住宅に繋がる約6000カ所の水道管を交換する必要があります。NRDC自然資源防護協議会のエリック・オルソン氏は「祖父母やそれより前の時代からの水処理施設や水道管を今も使っていて、劣化が進んでいます。」と語りました。
ベントンハーバーでは、3年前から水道水の鉛濃度が基準値を超えていることが確認されていました。住民の女性は体にかゆみがでて眠れない日もあり、2018年から水道水の汚染について市長に対応を求めてきました。女性は水道水が「炭酸水のようでした」と語りました。
ベントハーバーは人口1万人ほどの市で住民の多くが黒人です。ABCニュースの調査では、低所得者層が住む地域で安全な水を得るためにも格差が生じているとしています。先月9日、複数の環境保護団体や人権擁護団体などが共同で、環境保護庁にベントンハーバーの水道水について調査を求める嘆願書を提出しました。
ベントン・ハーバーは、今週、非常事態を宣言しましたが、鉛の検出が報告されたのは2018年で、これまで放置されたことの責任が今後問われることになりそうです。