トランプ陣営は、結果を待たずして複数の州で大統領選挙に関して提訴し、法廷闘争に持ち込む構えです。
トランプ陣営は、4日水曜日、ミシガン州とペンシルベニア州に対して、立会人が開票工程を十分に監視できる状態になっていないなどとし、集計作業を一時停止するよう提訴しました。5日木曜日、ミシガン州地方裁判所はこれを棄却しています。 トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏は会見で「ペンシルベニア州に提訴するために来ました 。提訴なんてしたくありませんが、不正は見逃せません 。」と語りました。
また、4日水曜日、トランプ陣営はペンシルベニア州に対し、郵便投票の到着期限延長の取り消しを最高裁に改めて求めました。これは大統領選挙前に州裁判所によって投票日の消印があれば、延長された郵便投票の到着期限を覆そうと共和党が提訴していたもので、最高裁判事らは選挙後に勝敗に影響をもたらす状況であれば、提訴を取り上げる可能性を示唆していました。
ジョージア州チャタム郡に対しては、午後7時の到着期限後に届いた53枚の投票用紙が含まれていたとして提訴していましたが、郡裁判所はこれを棄却しました。
5日木曜日には、ネバダ州で、不正な郵便投票が、少なくとも1万票はあるとして集計に含めないよう求めました。
また、トランプ陣営は、4日水曜日にバイデン氏の勝利が伝えられたウィスコンシン州に対して、票の再集計を求める意向を示しました。投票数の差は、およそ0.7%で、ウィスコンシン州では、票差が1%以下の場合は、州の法律で劣勢の候補者が要請すれば再集計が可能だとしていいます。
ウィスコンシン州では正式に集計が終了しないと再集計の要請はできないため、11月半ばになる可能性もあるということです。ちなみに、かかる費用は要請した陣営が負担することになっています。票の集計についてはこれまでも多少の誤差はあっても、現在バイデン氏がウィスコンシン州で獲得している約2万票の差を再集計で覆すのは難しいと専門家はみています。