新型コロナウイルスのワクチンと治療薬に関して前進が見られました。
9日月曜日、製薬大手「ファイザー」は、開発中のワクチンが、臨床試験で90%以上の予防効果があったと発表しました。臨床試験は現在も進行中ですが、今月中にFDA・食品薬品局の緊急使用許可申請に必要な安全性に関するデータが揃うと見られています。ファイザーは、毎月2000万回分のワクチンの生産が可能だとしており、12月中に重症化しやすい老人ホームの居住者、そして来年1月中に医療従事者や救急隊員へワクチンを供給できるとしています。 一般市民への配給は早くても来年3月の終わりになる見込みです。ただ、このワクチンは摂氏マイナス70度での保管が必要で、各地への配送や各医療機関での保管が大きな課題になると見られています。
一方、9日月曜日、FDAは、 製薬大手「イーライリリー」が開発した抗体治療薬「バムラニビマブ」の緊急使用を許可したと発表しました。使用対象となるのは、軽度から中程度の症状がある12歳以上で、重症化または入院する危険のある患者です。酸素吸入が必要な重症患者やすでに入院中している患者への使用は、症状が悪化する可能性があるとして使用許可の対象になっていません。