年末商戦の中、複数の実行犯が一斉に押し入るスマッシュ&グラブという窃盗が頻発しています。
スマッシュ&グラブとは、ショーウィンドウなどを破壊し、短時間で商品を奪う手口の窃盗です。先月24日水曜日、カリフォルニア州ロサンゼルスの高級デパートでは、警備員が熊撃退用スプレーで攻撃され、押し入った5人に2万5000ドル相当のハンドバッグを盗まれました。同じ日、サンフランシスコの北に位置するサンタローザのアップルストアでは、2万ドル相当の商品が盗まれました。
また、20日土曜日、オークランド近郊の高級デパートでは約80人が一斉に押し入り、警備員は催涙スプレーなどで攻撃されました。元サンバーナーディーノ警察署長のジャロッド・バーグアン氏は「偶然に80人が同時に窃盗に入ったとは考えにくく、ギャング団が関与していると見られます。」と語りました。
21日日曜日、ビバリーヒルズでは、高級ブランド店とデパートが狙われましたが、窃盗犯が店に侵入する前に警察が到着しました。
イリノイ州シカゴ近郊でも同様の事件が起きています。高級ブランド店の営業中に14人が押し入り、一瞬のうちに1万2000ドル相当の商品が盗まれました。
年末商戦の始まりで店舗に在庫が豊富にあるこの時期にこうした窃盗事件が増加することは珍しいことではありませんが、専門家は各地で刑務所の混雑を緩和するため処罰がない軽犯罪の枠を広げたことが、こうした犯罪が横行する要因の一つだと指摘しています。また、こうした商品を追跡することは難しくネットなどで簡単に売り捌けるということです。