新型コロナウイルスのワクチン接種が今月にも始まると見られています。各州でどう配布していくのかも課題となっています。
製薬大手「ファイザー」とバイオテクノロジー企業「モデルナ」が開発中の新型コロナウイルスワクチンで緊急使用許可が承認されれば、今月中にもワクチン接種が始まると見られています。今月、2社合わせて2000万人分のワクチンが供給可能との見通しです。1日火曜日、CDC疾病対策センターの有識者委員会は、ワクチン接種の優先順位について、第1段階は、医療従事者や介護施設の入所者を対象にすべきとの指針案をまとめました。
限られた数のワクチンを各州がどのように配布するかも課題です。カリフォルニア州には、数週間後におよそ32万7000回分のワクチンが支給される見通しですが、州の医療従事者は240万人に及びます。イリノイ州シカゴでは初回の支給で、およそ2万5000回分のワクチンを確保していますが、市内の医療従事者全員に摂取するには足りず、さらに優先順位を付ける必要があるとしています。1日火曜日の会見で、シカゴ市の保健当局は「まずは、感染患者の診療に携わる医療従事者を優先します 。」と語りました。
緊急使用許可の承認を前に、先月30日月曜日、ベルギーで製造されたファイザーのワクチンが、ミシガン州の保管施設に空輸されました。このワクチンは、摂氏マイナス70度での保管が必要で、各地の医療施設では、超低温保管が可能な冷凍庫を用意し、ワクチン供給の準備を進めています。
ワクチン開発で政府が取り組んでいる「オペレーション・ワープ・スピード」では、国民の70が摂取すれば集団免疫が確率すると試算しています。そうした中、最新の世論調査では58%の人がワクチンを接種すると答えています。これは1ヶ月前の調査に比べて8ポイント増加していますが70%には至らず、今後さらに摂取する人を増やすための対策が求められています。このためバイデン氏は、自身は公の場でワクチンを摂取するとしており、これに対しオバマ前大統領、ブッシュ元大統領、そしてクリントン元大統領が賛同し、それぞれ公の場でのワクチン摂取を申し出てているということです。