数々の裁判を抱えながら、独自の選挙活動を展開するトランプ前大統領ですが、相手を攻撃する強い弁舌が、しばしば暴言となり批判が高まっています。
共和党候補の世論調査では、圧倒的にトップを独走しているトランプ前大統領ですが、集会での演説では、競争相手への悪口や現政権への不平不満を並べることで聴衆の人気を得ています。
17日、日曜日に行われた、ニューハンプシャー州の集会では、社会問題化する移民増加に対して独裁者ヒトラーに似た言葉を使い、表現しました。
トランプ氏「彼らは、我々アメリカ人の血を汚染しに来る」
トランプ氏は、バイデン大統領を批判するため、ロシアのプーチン大統領の言葉を引用。プーチン氏が正論を述べているかのように語っています。
トランプ氏「プーチンという奴は知っていると思うが、こんな事を言っている『バイデン氏が政治的動機で政敵を迫害するのはロシアにとって都合がいい』」
そして、自身が直接外交を行った北朝鮮の独裁者金正恩氏を「いい奴だ」と呼ぶなどの暴言が繰り返されました。
これらの発言に、共和党の候補者らからも強い批判の声が上がってはいますが、このニューハンプシャー州の世論調査では、トランプ氏が25ポイント以上リードで、2番手のニッキー・ヘイリー氏や他の候補を上回っています。
この集会でも、トランプ支持者の多くは、その気持ちは固いと言います。
トランプ支持者「私たちはトランプとともに団結しています。彼は国境を閉鎖しアメリカを第一に考えている」
こういった支持率の高さとは裏腹に、コロラド州の最高裁判所では、一昨年の連邦議会の乱入事件をめぐって、トランプ前大統領の大統領選挙への立候補資格を認めないという判断を示しました。
トランプ陣営が今後、これら選挙戦への法的な障害をどう超えていくのか注目されます。