全米の新型コロナウイルスの感染者数は、昨日までに6万人を超え、死者は約900人に上っています。また、全米の少なくとも26州が感染拡大を抑えるための緊急措置をとっていて、アメリカに住む人の約半数が屋内退避令などの影響下に置かれています。
感染拡大が最も広がっている州の1つであるニューヨーク州では、ニューヨーク市を中心に新たに5000人の感染が確認されました。1つの病院で24時間以内に13人が死亡した例もあり、依然、深刻な状況が続いています。その一方で、入院する感染者の数は僅かながら減少していて、人との接触を最低限に抑える現在の対策が効果をあげている可能性があると期待の声も上がっています。しかしニューヨーク州のクオモ知事は、州で感染のピークを迎えるのは数週間先だろうとの見方を示し、警戒を怠らないよう呼びかけています。
一方カリフォルニア州では、アメリカではもっとも若い17歳の少年が、感染による合併症で死亡したと見られています。少年には、基礎疾患などはなく健康だったということです。
当初、若者は重症化しにくいと思われていた新型コロナウイルスですが、ニューヨーク市では、18歳から44歳までが感染者の半数近くを占めています。また、死亡者の62%が男性で、75歳以上の死者は54%にのぼっています。
在宅勤務ができない警察官などの間でも感染は広まっていて、ニューヨーク市警察では、200人以上の警察官が感染。デトロイトでは少なくとも2人の警察官が死亡しています。また、屋内退避令で需要が高まっているアマゾンでは、9つの倉庫で感染者が確認されているということです。