アメリカ全土の新型コロナウイルスによる死者数が昨日までに1万6000人を超えました。ニューヨーク州だけでもおよそ16万人の感染が確認されていて、これは世界のどの国よりも多いということです。
ニューヨーク州では、24時間で最多となるおよそ800人が新型コロナウイルスで死亡しました。3日連続で700人以上が死亡し、依然深刻な状況です。感染拡大は郊外でも進んでいて、ニューヨーク州サフォーク郡では1万7000以上が感染、2人の看護師を含む323人が死亡しています。 新たな調査結果では、ニューヨーク州での感染は、最初の感染例が確認される数週間前の2月半ばから始まっていて、アジアからではなく、主にヨーロッパからの渡航者によって感染が広まったのではないかと見られています。
一方で、アメリカ政府は、より多くの人が仕事に戻れるようにするための対策を打ち出していて、CDC・アメリカ疾病対策センターは、いわゆるエッセンシャルワーカー、必要不可欠な労働者で、感染の恐れがあり自宅待機をしているものの症状のない人について、新たなガイドラインを発表しました。それによると、勤務前に体温を測り、マスクを着用し、ソーシャルディスタンシングを守るなどすれば、勤務に戻れるとしています。
アメリカの失業者の数は増加を続けていて、先週1週間で新たに660万人が失業保険を申請したことが明らかになっています。その数は3週間で1680万人にのぼり、アメリカに住む労働者の10人に1人が現在、収入のない状態だといいます。また、31%の人が、今月分の家賃を払うことができなかったと答えていて、食料を無料で配るフードバンクなどには、各地で長い列ができています。