全米の新型コロナウイルスによる死者数が昨日までに2万3000人を超えました。50州全てで、感染による死者が報告されています。
ニューヨーク州では、全米の死者数の約半数となる1万人が新型コロナウイルスによって死亡しています。しかし、6日間連続で700人を超えていた死者数は、12日には671人に留まりました。また、新たに入院する感染患者も12日には大幅に減少したことがわかっています。クオモ知事は「最悪な時期は脱した」と語り、今後も注意を怠らず、感染を広めさせない行動をとるよう呼びかけています。
しかし、ペンシルベニア州やマサチューセッツ州などの都市では感染は拡大を続けていて、特に高齢者への感染が深刻なマサチューセッツ州では、800人を超える死者のうちの約45%が、老人ホームなどの施設に住む高齢者だといいます。また、様々な職種にも感染は広まっていて、ニューヨーク市では21人の教師が死亡、アメリカ最大の食品産業の労働組合は、少なくとも30人の食料品店の従業員が死亡したと報告しています。
一方、いつ、どのように経済活動を再開させるかについての議論も活発化してきていて、ニューヨーク州のクオモ知事は昨日、近隣の6つの州と協力し、東海岸の経済再開に向けた計画に取り組む意向を示しました。クオモ知事は、経済が回復するまでには、時間がかかるだろうとも述べています。 西海岸でも、ワシントン州など3州が経済再開についての同様の協力関係を結んでいますが、これに対しトランプ大統領は、国の経済活動再開について「決定を下すのは大統領だ」とツイートし、知事たちを牽制しています。