昨日、新型コロナウイルスの感染者数が世界で100万人を超えました。全米の感染者数は24万人にのぼり、24時間で1100人以上が死亡しています。
新型コロナウイルスの全米の死者数は昨日までに約6000人にのぼりました。感染者数はニューヨーク州だけでも10万人に迫っていて、州内の感染のピークは今後1週間から30日間の間に訪れると見られています。クオモ州知事は、このままではあと6日で人工呼吸器が底をつくと語っています。
人工呼吸器だけでなく医療従事者や、身を守る防護服も不足していて、治療に当たっていたニュージャージー州の救命救急医が感染し死亡するケースも出ています。マサチューセッツ州では、749人の医療従事者の感染が確認されていて、中には151人に陽性反応が出た病院もあるということです。
今ではアメリカに住む人の10人中9人が、不要な外出を避けるという指示に従っているということですが、依然11州が正式な屋内退避令の発令に抵抗しています。このウイルスは症状が出ていない人からも感染する恐れがあることから、専門家は、テキサス州やフロリダ州など、対策が遅れている州が次の感染拡大地域になる可能性があると危惧しています。また、一般の人も外出時にマスクを着用するべきかについて、昨日、ロサンゼルスとニューヨークの市長は、市民に対し、外に出るときは口と鼻を覆うことを心がけるよう呼びかけました。
一方、感染拡大によって職を失う人の数も増え続け、アメリカでは先週1週間で660万人が失業保険を申請したことがわかりました。過去2週間で1000万人近くが失業保険を申請していますが、その数には自営業や失業保険を申請できない人は含まれていません。
失業によって医療保険を失う人が急増することも懸念されていて、感染拡大が続く中、いわゆる「オバマケア」への加入受付を再開するべきだとの声が上がっていますが、トランプ大統領はこれを否定しています。しかし、解雇などをされた人はその雇用先の保険を使い続けられる可能性がある他、60日間のオバマケアに加入する猶予が与えられるなどの救済策があるといいます。また、独自の医療保険購入サイトを設置している12州では、これまで保険に加入していなかった人でも申請ができるということです。