バイデン政権の重要閣僚であるオースティン国防長官が、去年12月全身麻酔のうえで前立腺がんの手術を受けていたことが明らかになりました。
ホワイトハウスは、バイデン大統領に、この事実が伝えられていなかったと公表、政権の危機管理などの観点から、批判の声も出ています。
アメリカ国防総省は9日火曜日、オースティン国防長官が去年12月、前立腺がんと診断され、その後22日に首都ワシントン近郊の軍用病院で全身麻酔のうえ、手術を受けたと公表しました。
その上で、手術の前、長官の権限は一時的に副長官に移されていた、と明らかにしました。
ホワイトハウスでは、この事実を把握しておらずバイデン大統領にも情報は届いていませんでした。
ジョン・カービー戦略広報調整官「今朝までオースティン長官が前立腺がんに罹患していることを誰も知らなかった」
また、オースティン長官は、今月1日から、手術後の合併症の影響でICUに入院しましたが、この事に関しても、3日間、バイデン大統領や、側近のヒックス国防副長官にも知らせておらず、職務遂行と情報伝達の観点から、オースティン長官に批判の声が上がっています。
ホワイトハウスでは、この一件を受け、閣僚間の連絡義務の徹底と、職務権限の委任などへの見直しを各省庁に命じています。
通常、重要閣僚が、何かの事情で一時的にでも職務を遂行できなくなった場合、大統領に知らされることが望ましいとされていて、オースティン長官は、この一件について釈明を求められています。