新型コロナウイルスの感染拡大で多くの州で大統領選の予備選挙が延期される中、ウィスコンシン州では昨日、予定通り投票が行われ物議を醸しています。
ウィスコンシン州の投票所には昨日、有権者たちの長い列ができました。州内に屋内退避令が出され、この2週間は最も感染拡大への注意が必要だと全米に呼びかけられている中で投票が強行されたことには、多くの批判の声もあがっています。
民主党のエバーズ州知事は他の州同様、予備選の延期を求めていて、州の保健当局も、現在の状況下で投票を行うことは間違いなく感染拡大を早めることになると警告しています。しかし、共和党が多数を占める州議会は「選挙は必要不可欠な有権者の義務」だと主張して投票の延期に反対。州最高裁も議会の意見を聞き入れました。また、連邦最高裁は、不在者投票の期限を今月14日まで延長するとの下級裁判所の決定を覆していて、トランプ大統領も昨日、「今すぐ投票に行くように」と有権者に向けてツイートしています。
州最大の都市ミルウォーキーでは、通常180カ所に設けられる投票所が昨日は5カ所しかなかったため、各投票所は長蛇の列となり、投票までに3時間かかるところもあったということです。