アメリカに住む多くの人が、一刻も早い仕事復帰を望んでいる一方で感染への不安を抱えています。そんな中、郡の休業命令に背き、工場の再開を強行した電気自動車メーカー、テスラが注目されています。
製造業としてはカリフォルニア州最大規模の電気自動車メーカー「テスラ」はアラメダ郡の工場について、郡が休業命令を出しているにも関わらず、今週、工場の製造ラインを再開させました。テスラ側は、工場ではアクリル板のバリアスタンドを設置し、マスクの着用を義務付けるなど、感染防止対策には万全を期していると強調しています。これについてトランプ大統領は、「カリフォルニア州はテスラの工場再開を認めるべきだ」と、テスラ側を擁護するツイートをしています。
きのう、自身も従業員と共に出社したと語るテスラのイーロン・マスクCEOは、逮捕も覚悟の上だという内容のツイートをしていますが、郡当局は、逮捕よりも話し合いで解決したいと述べています。
一方、工場の中でも特に食品加工工場は安全な操業再開に苦戦しているといいます。感染拡大によって閉鎖が相次いだ食肉工場は、大統領令によって操業を継続するように命じられていて、 メイン州にある食肉工場は感染拡大で6日間操業を停止し、先週再開しました。しかし現在、労働力の12%に当たる51人の従業員の感染が新たに確認されたといいます。
操業を再開した工場の従業員からは仕事復帰を喜ぶ声や感染を心配する声の他、たとえ感染の危険があっても生活のために働かなくてはならない、という切実な訴えもあり、安全な職場環境をいかに整えるかが課題となっています。