今週10万人を超えた新型コロナウイルスによる全米の死者数は、現在も増え続けています。また、この感染拡大による失業者も同時に増加し続けています。
新型コロナウイルスによる全米の死者数が10万人を超えたことについて、トランプ大統領はツイッターで「亡くなった方の家族や友人に心からのお悔やみと愛を送ります」とコメントしました。連邦議会下院でも、亡くなった人々に黙祷が捧げられました。
感染による死者数はきのう、10万1000人を超え、今も増え続けています。経済への打撃も続いていて、労働省の発表では、先週新たに失業保険に申請した人は210万人にのぼります。過去10週間で、アメリカに住む労働者の4人に1人にあたる4000万人が職を失っていて、うち40%以上は、事態が収束しても戻れる仕事はないと見られています。
経済活動の一部再開が全ての州で始まった今も、多くの人が食料を無料で配るフードバンクに頼らざるを得ない状況は変わっていません。多くの州では家賃が払えない人の強制退去を禁じる条例が期限を迎え、次は家を失う人が増加すると懸念されています。経済活動の再開に伴い感染が再び拡大している州は現在17州に増え、ウィスコンシン州はきのう、新規感染者と死者の数がこれまでで最多となりました。また、ワシントン州の新規感染者の半数が、40歳未満と比較的若い世代に広がっていることがわかっています。
営業を再開したスモールビジネスなどは、いかに感染のリスクを減らすかに頭を悩ませている中、ニューヨーク州のクオモ知事は、マスクやフェイスカバーを着けていない人に対し、入店を拒否する権利を店側に与える行政命令を出しました。
ニューヨーク市のデブラシオ市長は、ニューヨーク市は6月の1週目か2週目に経済活動再開の第1段階に入る予定だと語っています。この際、職場や店の収容人数を50パーセントに抑えることや、ソーシャルディスタンシングを守ること、マスクなどの着用を求めていくとしています。