FDA食品医薬品局は遺伝子変異による血液の難病に対し世界で初めて遺伝子を書き換えるゲノム編集を使った治療法を承認しました。
8日(金曜日)FDAは遺伝性の病気「鎌状(かまじょう)赤血球症」に対しこの治療法を承認しました。
「鎌状赤血球症」は血液中の赤血球が「鎌状」に変形し細い血管をスムーズに通ることができず、体への酸素供給が不十分になることで発作的に重度の貧血や体に激痛などが生じる難病です。
今回FDAが承認した治療法は、クリスパー・キャスナインと呼ばれノーベル賞を受賞したゲノム編集技術を使用しDNAの特定の箇所を取り除き、置き換えるハサミのような働きをします。
これにより、体の激痛や臓器への損傷を軽減することができるということです。
医療記者ダリエン・サットン医師この技術についてのデータを収集することで今後、使用方法を広げられることが期待されている」
コネティカット州の15歳のジョナサン・ルービンさん15歳は臨床試験に参加した最も若い患者です。
家族によると以前は数ヶ月に1度は入院していましたが治療後1年間激痛の発作は起きていないということです。患者ジョナサン・ルービンさん「この治療をする前はいつも激痛の発作を恐れて行動が制限されていた完全に自由になったわけじゃないけど、これまでできなかったことがたくさんできるようになった」
医療界では、FDAのこの承認は画期的な出来事だとしていて、これ以外の難病の治療にも希望が持てると期待されています。現在12歳上の患者に承認されているということですが治療には数週間の入院が必要で今後は価格をどう抑えるかなどが課題となりそうです。