アメリカで最も新型コロナウイルスの感染拡大が深刻だったニューヨーク市がきのう、経済活動再開の第2段階に入りました。その一方で他の州では感染者数の増加が深刻化しています。
きのうニューヨーク市は経済活動再開の第2段階に入り、レストランの屋外席や小売店の店内での買い物などを再開しました。一方で、アメリカの12の州では新規感染者数がこれまでで最多を記録し、23州とプエルトリコでは感染が拡大しています。新たな感染拡大地域になる可能性が指摘されているフロリダ州では、感染者が10万人を超えました。特に若い世代の間で感染が目立ち、その多くが週末にパブやバー、イベントになどに行ったと話しているなど、感染経路に共通点があるといいます。
デサンティス知事は、州レベルでのマスク着用を義務付けていませんが、独自に義務化を進める自治体も出ているほか、州の公衆衛生当局は、ソーシャルディスタンシングを保てない場所では全ての人がマスクを着用すべきだと勧告しています。また、経済活動の再開を積極的に進めてきたテキサス州のアボット知事も、現在はマスクの着用を強く勧める発言をしています。テキサス州のきのうの新規感染者数は3200人以上と倍増していて、入院者数は10日間連続で最多を更新しています。
4ヵ月近く前には各地の医療ボランティアがニューヨーク州に駆けつけ感染患者の治療にあたりましたが、いまはアリゾナ州の病院で地域内の全ての看護師とボランティアに協力を呼びかけている状態です。アリゾナ州の一部では今が感染のピークと考えられていて、検査の需要も大幅に増えています。フェニックスでは先週末、検査のために最大13時間待ちの長い列ができたということです。