トランプ大統領が先週末に行った支持者集会で、新型コロナウイルスの検査を減らすよう指示したと発言したことについて、政府の対策チームが議会で証言を求められました。
トランプ大統領は20日、オクラホマ州で行った支持者集会で、新型コロナウイルスの感染者数の増加について「検査が広範囲に渡ると多くの感染者が見つかる。チームに検査のペースを落とすよう頼んだ」と発言していました。大統領の側近は「冗談だった」と釈明しましたが、トランプ大統領はきのう、「検査は諸刃の剣だ」と語り、あらためて発言は冗談ではないと主張しています。
きのう行われた議会下院の公聴会では、政府の新型コロナウイルス対策チームがこのことについての質問に答えました。大統領に検査のペースを落とすよう指示されたことはあるかとの議員の質問を否定した上で、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は「実際はより多くの検査を行う予定だ」と答え、CDC・米疾病対策センターのレッドフィールド所長は「我々は皆、より簡単に、多くの人が検査を受けられるよう取り組んでいる」と答えています。ファウチ所長はまた、トランプ大統領とはここ何週間も話をしていないと語りました。
一方、バイデン前副大統領はトランプ大統領の発言を受けて「人々の仕事と命を守りたければ、より多くの検査を迅速に行う必要がある」とツイートしました。きのう、オバマ前大統領も参加してオンラインで行われたバイデン氏の資金集めのイベントには、17万5000人が登録し、760万ドル以上が集まったということです。